HEBGEN HYDRATION CARRIER
前回お伝えしたShotShow2017ではSPEARシリーズの他にもひっそりと興味深い小物が展示されていました。
下の写真はFacebookで公開されているものですが、RFAKやVLAKの傍に何やら無線用のポーチの様なものが写っています。
こうしたアクセサリーは過去のShotShowでも展示されており、後に商品化されるものもあれば全く音沙汰がないままのものも。今回はそんなアイテムの中から、2015年のShotShowで紹介され話題になったものの殆ど出回ることの無かったハイドレーションパック、HEBGENをご紹介します。
・HEBGEN HYDRATION CARRIER
HEBGENは、3Lクラスのハイドレーションを運用するための小型バックパックで、同様のものはアウトドアのトレラン界隈から始まって現在ではミリタリー領域でも広く使用されています。
MysteryRanchのバックパックは創業当初からこうしたハイドレーションへの対応に力を入れており、DaypackLidに代表される様なハイドレーション対応・専用ポーチはこれまでも制作販売されてきました。
HEBGENの特筆すべきところは、これまで知られている同社のハイドレーションアクセサリーの中で最も「凝った」つくりである点です。
↑調べた範囲では、Eurosatory2014とShotShow2015で展示されたのみ。当時は私も胸躍らせましたが、結局国内発売どころかカタログ掲載すらされず、、、。
正面観。どことなく虫を彷彿とさせるルックスですが、V字のジッパーがMysteryRanchらしさを醸している他、PALSウェビングがいかにもミリタリーな雰囲気です。
背面にはDaypackLidやHitchHikerに採用されているスリムタイプのハーネスが装備されており、バックパックとして使うことができます。
このハーネスは他のモデル同様バックパネルの中に収納することができます。
上下左右にある4つのコンプレッションベルトは末端のバックルを取り外すことができ、プレートキャリアなどのPALSテープに取り付けることができます。こうしたシステムはMysteryRanchに限ったことではなく、Camelbakなどのポーチでも同じ様なシステムが採用されています。
必要性は微妙ですが、この様にFLATHEADなどPALSウェビングを持つバックパックにも子亀のごとく装着することができます。
この脱着式バックル(NationalMoldingのSnapTensionLock#10101)は脱着に力とコツが必要で、4つ全てを脱着するのには5分ほどかかります。そのため、残念ながらYジッパーシリーズとの相性は悪くバックパックに取り付けるならバックルの交換か、トップローディング型のバックパックを選ぶ必要があると思います。
内部にはポケットなどはなく、蓋にハイドレーションチューブ用の穴があるのみ。この穴は中央が縫い付けられており、チューブを左右に振り分ける様になっています。
Vジッパーの内部へのアクセス性は非常に良好で、ハイドレーション用に留めるのは勿体無い出来です。
2017年にはAGILEというボディバッグの登場が予告されていますが、このHEBGENも左右のハーネスを交差させてボディバッグとして使うのにもってこいです。ストラップがやや短いので、オプションの延長ストラップを利用すると便利です。
このHEBGENはモンタナ州のヘブゲン湖から取られた名前と思われ、日本では公式には販売されなかったようですが香港や韓国のユーザーが利用している画像を投稿している他、トルコの代理店で短い間通常販売されていました。
MysteryRanchのバックパックは近年、作りはいいけど普段使いには筋力が必要なミリタリーモデルと、極端に安っぽいアウトドア・EDCモデルに二極化している傾向があり、こうしたミリタリーだけど普段使いも苦じゃないようなアイテムがもっとあってもいい気がします。
SHOT Show 17 - Mystery Ranch Military Workbook - Soldier Systems Daily
↑今更ですが、2017年のMilitaryWorkbookをご紹介。
MysteryRanch HEBGEN: ☆☆☆☆
☆☆☆☆☆ 情報が乏しく、モデル名・使用用途が不詳な物。
☆☆☆☆ カタログに記載はないが、ネット上に情報のある物。
☆☆☆ 過去カタログに記載されていたが廃盤となった物。
☆☆ 現行品だが国内での入手が難しい物。
☆ 正規取扱店で入手が可能な物。
★ 別注・限定品。